Vol.001 2002.12.06 ON AIR
BLUES MAN:ROBERT JOHNSON
O.A曲名:Cross Road Blues
from CD:The Complete Recordings
はーい、「ムーンドッグアワー」をお聞きの皆さん、原島、小杉、元気かーい、という訳で、突然何だか訳わかんない奴が出て来ましたけども、今夜からこの時間帯は私、仲井戸“CHABO”麗市がお送りする、深夜3時ですね、いー時間帯ですね、私が最も得意な時間帯ですね(笑)この深夜3時、夜明け前のひとときをブルースプログラムを、なんと今夜から始まった訳です。私、仲井戸“CHABO”麗市がお送りする、その名も『THREE O'CLOCK BLUES』、えー、お送りします。いいタイトルですねえ、これ以上のタイトルはないという。えー今、そのテーマ曲が流れていますが、これはかの有名なB.B.KINGさんのその名も『THREE O'CLOCK BLUES』っていうやつですねえ。えー、という番組が今夜から始まりました。原島、小杉、聞いているかあ〜、おまえら。

ま、簡単にこの番組の…初めてなんで番組のコンセプトを、コンセプトというほど大袈裟なものじゃないんですけど、まあ、この…みんなが今まで聴いてた、「ムーンドッグアワー」、いろんな音楽、きっと小杉と原島君が紹介してると思うんだけど、そんな音楽のなんかなあ、その、一番元にあるっていうのかなあ、R&Rやそれからジャズでもいいけど、カントリーでも何でもいいけど、そういったものの、一番…たぶん根っこにある音楽、それがなんか…簡単に言っちゃうとBLUES MUSICみたいなことだと思うんだよね。で、それ、俺も大好きで。そんな音楽をちょこっと紹介出来たらいいなあなんていうのがこの番組のコンセプトで。いい〜コンセプト考えました(笑)大体それでBLUESなんていうのはもう普通のラジオからはあんまり流れないからねえ、ぜひ、俺はそういうのをさ、みんなにラジオから届けたくて、STAFFのみなさんとちょっと相談してこんな番組をやらせてもらうことになりました。いい〜出だしですねえ(笑)〈♪ギターを弾く〉“THREE O'CLOCK BLUES”。

前回、それで、小杉君と原島君の番組に、一ヶ月ぐらい前かな、ちょこっと前に呼んでもらいました、実は。小杉君とはもう何年も前からお付き合い…別に個人的にお付き合いしている訳じゃないんですけど(笑)いろんな場面で会ったりとかラジオに出させてもらったりとかお世話になってます。で、原島君は、今年初めて、実はあるところで出会ったんですけど、まー元気のいい青年というか、どこかチンピラくさくて、いいですねえ、私の若い頃を見るような(笑)そんな訳で先日お世話になりました。久しぶりに小杉君のラジオに出させてもらって、俺の発売されたばっかのアルバムを紹介してもらったりしました。という訳で、そのいろんなSTAFFの人たちの流れをくんで、こういう番組をやらせてもらうことになりました。

えーと、俺の…と言っても俺のことを知らない人が大半なんじゃないかと思うけど。ま、唄を唄っている人です。あとギターを弾いている人です。年齢は、えー、小杉君や原島君のお父さんまでいかないけど、そうとう上です。大昔に生まれました。えー、そういう訳で最近の私はですね、麗蘭というユニットをやっているんだけど、元ストリート・スライダーズの土屋公平君、彼とのユニット、麗蘭のTOURが12月の後半あるんで、そのTOURの真っ最中です。ま、自分のことはともかく、そういう訳で今夜から始まった短い時間だけど“BLUESコーナー”。えー、毎週一曲ずつかけていこうと思うんだけど、ひとつのアーティストを選んでね。どんな人が出てくるか、何人紹介出来るか、BLUESと言ってもその中にいろんなスタイルがあるから、何処をチョイスして誰を聴いてもらおうかって、とてもSTAFFと一緒に悩んでいるんだけど、まあ、思い付くままに何かかけていこうかなと思ってます。

という訳で、今日ね、まず選んだのはね、なんせこの人から始まんなきゃしょうがないというとこで、これはSTAFFとも見事に一致しました。それはロバート・ジョンソンという人なんです。いろんなBLUESのスタイルあるんだけど、そのたぶん…元にいる人、BLUESの、音楽の元であるBLUESのその元にいる人かな、ロバート・ジョンソンという人を今日はかけようと思っています。ま、俺ももちろん大好きで、もともと俺はその…この間、ポール・マッカートニーさんが来たけど、ポールさんがいたビートルズ、60年代に俺はティーンエイジャーだったんだけども、ビートルズや横にはストーンズがいてキンクスがいて、その後にはレッド・ツッエペリンなんて人が出てくるけど、そういった人たちの大元にいた人だね。このロバート・ジョンソンという人がいなければ、それこそ、みんなが知っているエリック・クラプトンさんとか、そういう人はたぶんいなかったんじゃないか、ローリング・ストーンズ、ミック・ジャガーもキース・リチャーズもいなかったんじゃないぐらいの人ですね。

今、ちょっと流れてきましたね〈♪曲〉すっごい、カッコイイですね、コレ。これはエリック・クラプトンさんの昔のバンドだね、60年代に彼が作ってた革新的なバンド、クリームという、ここら知っている人もいるかも知れないね。クリームの…これは「クロスロード」って曲なんだけど。カッコイイですね、これはエリックの名演と言われているけど、これの実はオリジナルが今日かけようとする、紹介しようとしているロバート・ジョンソンさんなんですね。このクリームっていうバンドのアレンジもとてもすごかったんだけど。で、ストーンズなんかはロバート・ジョンソンさんの「LOVE IN VAIN」なんて曲を、また見事にアレンジして演ってんだけど。つまり、そういう彼らも自分のガキの頃聴いてきた音楽、BLUESとかR&Bなんかを、えーと、20歳ぐらいじゃないかな、ストーンズやクラプトンやジミー・ペイジとかねレッド・ツッエペリンの人たちとか…、みんな自分のそういうルーツっていうかな、そういうのを自分でカヴァーして、しかもアレンジして、当時、演ってったという。いいですね、そういう音楽の…自分の出所を探って、それをリスペクトしてって。そういうのがきっと俺のこのコーナーのどっかコンセプトというかテーマみたいなもんだと思うんだけど。自分の好きだった音楽を遡って、元はどんなのだったのかなとか。今のはエリック・クラプトンさんが自分のルーツを遡って、子供の頃、きっとクラプトンは聴きまくったんだと思うんだけどね、このロバート・ジョンソンさんの「クロスロード」って曲をアレンジしたクリームでのバージョンでした。

じゃあ今日はね、俺はそれで、何年か前にBLUESの旅っていうんでアメリカに行ったんだけど、俺はそのビートルズ大好きだったからリバプールとイギリスの、それから音楽じゃないけど、絵のゴッホさんというのがやっぱりある時期大好きで、ゴッホさんを訪ねるフランスへの旅、ブルースを訪ねるメンフィスの方の旅、これを生涯でいつか旅出来たらいいなあなんて思っていたやつなんだけど、93年かな、BLUESのルーツを訪ねた旅をしたんです。その時にロバート・ジョンソンさん、このロバート・ジョンソンさんっていうのはいろんな伝説があった人で、それも有名だけど、なんか“悪魔に魂を売った”とか、その、突然ギターがうまくなって出て来るんだよね。で、みんなの前でギターを弾いてたんだけど、ま、たいしたことなかったんだけど、ある日突然いなくなっちゃって、しばらくして出て来たら、めちゃくちゃギターがうまくなっていたという。それは自分が悪魔に魂を売って、それでその替わりにその技術を見に付けたみたいな、そんな伝説とか、沢山の伝説がある人なんだけど。

まあ、ここにちょっと簡単な資料を書いてくれたんだけど、27歳で実は亡くなっちゃっているんだよね。それは、これちょっとすごい資料なんで、他の女に手を出して毒殺されたという、こういう伝説もあるの。それが本当だかどうか、その検証もBLUESのマニアが沢山しているんだけど、本当かどうかわからないけど、つまりそんな伝説が沢山、膨らんじゃって、それで生涯で残した曲がたった29曲、それしかレコーディングしなかったんだよね、それで27歳という若さで、たぶん殺されてしまったという…そういう計り知れない伝説がある人なんです。そういう人を俺は訪ねて行ったんだけど、彼のお墓とかね、そういうところを。そういう、とっても不思議な感じの人です。あとこの人は、ギターや唄もすごいんだけど、BLUESの中では、これもだんだん番組の中でおいおい話すけど、とても詞がDEEPなんです。BLUESって、〈♪ギターを弾く〉“朝起きたら〜 俺の女がいねえんだ〜”って、ま、こういうすごくシンプルな単純な唄が多いんだけど、そういう唄の中にとても、哲学とか、ある種のマジックとか唄の歌詞に込めた人ですね。ま、あんまり講釈とかはいいから、今日はロバート・ジョンソンさんをまず、この番組の初め、第1回としてぜひ、聴いてくだい。じゃあ、エリック・クラプトンさんが若き日にカヴァーした「クロスロード」、これの原曲を田舎たくロバート・ジョンソンさんが演ります。夜中にみんな聴いてみて、BLUESの最初の頃のこんな唄です。ロバート・ジョンソン「Cross Road Blues」。また来週、出て来ま〜す、じゃあね。



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