とにもかくにも、やって来てしまったメンフィス。
“飛行機疲れ”もなんとか回復して二日目はビデオ隊ロケハン・デーのため僕はオフ。
空港そばにあるホテルの近所をおりからのメンフィス晴れに誘われて散歩。なんという行動派!! すごーい!
行き交う人々はみんな外人だ。実に外国に居る実感が湧くではないか。ハロウィンが近いというので街のあちこちにかぼちゃが目立つ。
ムー実にアメリカだ……。
なんてことを思いながらミニギターなどつま弾きつつ陽だまりに腰を下ろす。
いやぁー、ついに来てしまったのだ。
さあ、ブルースはどこ? おいブルースだよ!!
いけねぇ、いけねぇ、落ち着こう、今日はオフの日なのだ……。
夜、スタッフの計らいで、なんと、メンフィスサウンドの立て役者、ブッカーT&MG'Sのライブのチケットが手に入る。
我等はその夜メンフィス市内へと繰り出し、地元に久しぶりに帰り、大歓迎される彼等のステージを堪能したのだったが、そのライブハウスは、あのB・Bキングのクラブという、嬉しいシチュエイション。
有名なビールストリートにそれはある。
そこに向かう公園では地元のブルースバンドが寒空の下“スリル・イズ・ゴーン”していたのだった。
いやぁブルースしているねぇ……。
いやぁ来てしまったよ。
明日からのミシシッピー・デルタ地帯“ブルースを訪ねて”の旅への興奮を胸にしまい込んで、二日目の夜は静かに更けていくのでありました。
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