かもめ




海に連れて行く. . . . .海に. . . . .
遠い磯辺の. . . . .小さな岩山に腰掛けて. . . . .
潮騒と水平線. . . . .沖行くヨットとかもめ. . . . .
そして君. . . . .それだけの一日. . . . .たったそれだけの. . . . .


<1958年 夏>
小田急線、片瀬江ノ島駅で降りて、おばあちゃんと手をつないで、海の家のたーくさん並んでいる
海岸通りを渡って行くと、僕の夏があっという間にやってきた。
白いベルト付きの海水パンツとゴム草履で、焼け付く8月を渡る. . . . . 。

<1959年 夏>
ゆうじ兄ちゃんは、どーしてあんなに泣きながらカナリヤを追いかけて行ったんだろう?
. . . . .とても不思議だった。だってゆうじ兄ちゃんは、僕よりだいぶ年上の男の子だったはずだし、
それにちょっといかれた感じだったから. . . . . 。
どうしてあんなに泣きながらカナリヤを追いかけて走って行ったのか. . . . . 。

<1965年 夏>
建て増しで造ってくれた、僕のあの隠れ家で、夏の土曜の夜、ラジオ関東から流れた、
あの栄光のサウンド達。明日小田急デパートか伊勢丹に寄り道して
「タイム・イズ・オン・マイ・サイド」か「ドゥ・ワ・ディ・ディ・ディ・ディ」を買おう。

<1989年 夏>
僕に石の心を教えてくれた、アナーキスト予備軍だったK君、
君は今何処でどんな風を感じているのですか?

<1990年 夏>
僕が昼過ぎにのこのこ起き出して、冷たいカルピスを飲んでいると、
親父が約束のスイカを取りに来た。枝豆とBeerでお袋や兄貴の話をちょっとした。
バス停まで送って行く途中、夕立の気配. . . . . 。

今夜もまた熱帯夜だろうか. . . . . 。
そろそろあのこを迎えに行く時間だ. . . . . 。
いったい何度目の夏だろう. . . . . 。


海に連れて行く. . . . .海に. . . . .
遠い磯辺の. . . . .小さな岩山に腰掛けて. . . . .
潮騒と水平線. . . . .沖行くヨットとかもめ. . . . .
そして君. . . . .それだけの一日. . . . .たったそれだけの. . . . . . .













 
サンタドレスのテラス



 クロード・モネの「サンタドレスのテラス」という絵を見てる、図書館の閲覧室。
4月のWeek Endの午後、時が止まったような静けさだ。
緩やかな日差しが窓から注ぎ込んできて、「サンタドレスのテラス」の絵の中の日差しと綺麗に混ざる。
君が行ってしまったことの実感がまだとても沸いて来ない位静かで緩やかな午後。
“君の命が難しい”という知らせが突然飛び込んできたのは3月の終わり。
街行く人達が桜が咲くのを待ちわび出した. . . . .そんな春も近い暖かな日だった。

 君と俺の共通の友人が病室で眠っている君の側から俺にTELをかけてきて. . . . .
「君に向かって何か話しかけてくれませんか?」って. . . . .半分泣きながら言ってきた。
いったい何を言ったらいいんだ?そんな時いったい何をどんな風に話しかけたら?
「もしもし?分かる?俺だよ、なあ. . . . .えーと、そ、そう、久しぶり. . . . .
えーと、うん、早く元気になってさ. . . . .で、だ、だからさ、また会おう. . . . .
いつ頃かな? なあ、もしもし、聞こえてんの? よし、そう、夏がいい、夏に会おう。
今年の夏な. . . . .もしもし、なぁ、俺だよ?もしもし聞こえてんの?. . . . . 。」
混乱した俺は多分そんなことを、何も返ってこない無言のTELに向かって捲し立てた. . . . .
思えば俺と君は仕事仲間? ボーイフレンド? ガールフレンド?. . . . .
なんかそれより、なんていうか、そう俺達は仲好しだったナ、そう、唯の仲好しだったナ. . . . . 。
いつだったか随分昔、みんなで酔っぱらって手をつないで夜明けの町を歩いたっけナ。
何だかとっさに浮かんできたのはそんな景色だった。
うん、そーだな、俺達の青い春の(ひとこま)(スナップ写真)ってわけだナ. . . . . 。
 . . . . . 電話を切った俺は2〜3時間後とても気になって、こちらからまたTELを入れた。
2〜3分前に(友人が泣きながら)君が息を引き取ったことを知らされた。
「声、とどきましたよ. . . . . 。」「きっと声聞こえましたよ。」. . . . . 友達がそう言ってくれた. . . . . . . 。
なぁ、俺達は仲好しだったナ。そう、仲好し。唯の仲好し。
よーく一緒に飲んだっけな. . . . . 俺のコンサートの後や、とにかく仕事で君の町を訪れるたびに. . . . . 。
ここ2〜3年、君が少し元気がないって感じには気が付いていた。
でも、良くあるいつもの君のように、仕事のこと、精神的なことで悩んでるのかなって. . . . . 。
よく、そういうこともあったよナ. . . . . よく、そんな話もしたナ. . . . . でも. . . . . そんな話しかしなかったのかな?. . . . . 。
俺達は唯の仲好しだったから. . . . . 。
 思えば去年の暮れ、一緒にちょっと飲んだのが君との最後になってしまいました(ったヨ)。
「わ・た・し元気になったヨ、わたしなりにボチボチやってゆくヨ。」
なんて話、そんな話を聞くのは. . . . . ちょっと嬉しかった. . . . . 。
あの時、君があることを俺に頼んだ. . . . . 。で、俺は、俺なりの理由でそれをハッキリ断った。
今、そのことが、とても心に残ってしまったよ。少し悔やんでる。
ねえ、君はあの時、こんな日が来る自分を知っていたの?
だけど、もしこんな日が来ることを俺が知ってたとしてもその話を引き受けたかどうかは. . . . .
何とも言えないけどナ。やっぱり断ってしまったかも. . . . . わからないよ。
でも. . . . . 今、少し悔やんでる. . . . . 少し悔やんでる。
 ねえ、俺達は仲好しだったよナ?
君の夏の姿想い出すヨ。麦わら帽子で弾んだ笑顔、あの弾んだ笑顔にもう懐かしさの中でしか会えないなんて. . . . .
これからは君の町へ行っても二度と君に会えないなんて. . . . . そんなのって. . . . . 変だよ. . . . . なんか変だよ。
またうるさいくらいに俺に話しかけて欲しかったな(笑)

 桜、今年、綺麗だったよ。俺、たくさん見たよ。今年の桜、君にも見せたかったな. . . . . 。
 今、図書館にいます。あんまり静かで緩やかな陽射しが窓から射し込むんで. . . . .
なんだか君のこと想い出したってわけ. . . . . 。
陽射しがいっぱいの「サンタドレスのテラス」って絵を観ながらね. . . . . 。
「今まで生きてきたいろいろな事が、今から生きてゆくいろいろなことにきっと何か意味を持つことが出来る。」
もう一回言うぜ、「今まで生きてきたいろいろな事が、今から生きてゆくいろいろなことにきっと何か意味を持つことが出来る。」
そんな日々が始まろうとした年齢にさしかかったばかりなのに. . . . . 。

 なあ、聞こえる? 俺達は仲好しだったヨナ、俺達は仲好しだったヨナ. . . . . 。
なあ、聞こえる? また、新しい夏来るのに。
ねえ、また新しい夏来るのに。

 オヤスミ、俺の仲好し。
サヨナラ、俺の仲好し. . . . . 。
Miss M.M












 
うれしい予感



空梅雨の夜 思いがけず月も出てる。ちょっともうけたような気分. . . . . 。
こんな夜なら、さっそうとしている君に出会いたいから、
さっそうとする明日に出かけていく心づもり. . . . . 。
「人生は時間をかけるだけの価値がある」. . . . .そんな話を聞けたのだから、
「詩を書くことなんか、生きるためには何の役にも立たぬ」なんてことはわかってはいても、
ことばを紡ぐ. . . . .言葉を言葉を紡ぐ. . . . .紡いでpoemを探す。
さっそうとしている君にいつも出会いたいから、
さっそうとする明日に出かけていく心づもり. . . . . 。

俺も夜更かし(屋)、俺もワインをもう一杯、もう一服、そして俺もまだここから帰らない. . . . . 。
「無意味な意識の壁」など軽々と飛び越えた、
どこか遠い国のあの、あこがれの「自由のダンサー」のように、
俺も夜更かし(屋)、俺もワインをもう一杯、もう一服、そして俺もまだまだここから帰らない. . . . .
さあ、怖がらずに、俺も踊ってみるのだから. . . . . 。

生きること自体に恋をする、もう、生きることそのものに恋をする。
音楽が鳴っている間に、音楽が鳴り続けている間に、
例えば運良く、そのメロディーの名前が「うれしい予感」. . . . . そんな名前だったりするならば、
さあ、生きることそのものに恋をして、今夜も心おもむくままに手紙でも書こう。
長い、長ーい、長い手紙でも書こう。
「人生は時間をかけるだけの価値がある」. . . . .そんなことばに触れたのだから. . . . . 。
だいいち、いい加減もう、人生なんかに照れている場合でもないのだから. . . . . 。

空梅雨の夜 思いがけず月も出てる。ちょっともうけたような気分. . . . . 。
こんな夜なら、さっそうとしている君に出会いたいから、
さっそうとする明日に出かけていく心づもり. . . . . 。
「うれしい予感」という名の音楽が聞こえてきそうな夜に. . . . .
さあ、もう尻ごみなどせずに、俺も踊ってみよう!
踊ってみよう!. . . . . さあ、俺も. . . . . 踊ってみよう. . . . . 。












 
コンピュ−タ−



只今 コンピュ−タ−の故障中
只今 コンピュ−タ−の故障中
只今 コンピュ−タ−の故障中

遠い道のり 悲しい隔たり
アスピリンを おかわり
それでじだんだふんだんだ
それでじだんだふんだんだ

どおして そんなに
どおして そんなに
どおして そんなに
みんなつっけんどん

只今 コンピュ−タ−の故障中
只今 コンピュ−タ−の故障中
只今 コンピュ−タ−の故障中
只今.....











 
good song を君に



good song を君に good song を・・・

君にも聞かせたい 唄をみつけたのさ
俺の好きな感じさ クールに弾けるような
オーライ! オーライ!
たとえブルーな夜さえも きっとその唄は 君の気分を変えるさ

good song を君に good song を
そんなgood songを hey, hey, hey 君に早く聞かせたい 届けたい

おいしいワインを 口にした時のような
ちょっとついてる ホットに酔わせてくれるような
オーライ! オーライ!
たとえ眠れぬ夜にさえも きっとその唄は 君の気分を変えるさ

good song を君に good song を
そんなgood songを hey, hey, hey 君に早く聞かせたい 届けたい

簡単なメロディー たった一つのことばでいいさ
俺の居場所はここらしい 好き嫌いならはっきりしてるさ
オーライ! オーライ!
風が泣いて夜さえも きっとその唄は 君の気分を変えるさ

good song を君に good song を
そんなgood songを hey, hey, hey 君に早く聞かせたい 届けたい











 
陽気にやろやろうぜィ!



陽気にやろうぜィ Baby
陽気に さぁ

陽気にやろうぜィ Baby
陽気に さぁ

気の持ちよう次第で 1日の天気も変る
考え方1つで


陽気にやろうぜィ Baby
陽気に さぁ

陽気にやろうぜィ Baby
陽気に さぁ


歩き方1つで きのうのユーウツもふきとぶ
心づもり次第で 明日の行き先も変わる

陽気にやろうぜィ Baby
陽気に さぁ〜



気の持ちよう次第で 毎日の天気も変る
考え方1つで 人生の意味も変わる

陽気にやろうぜィ Baby
陽気に さぁ

陽気にやろうぜィ せいぜィ
陽気に さぁ

陽気にやろうぜィ ........... 











 
ノンシャラン



1)oh oh 何かが 足りない夜
  oh oh 何かが 多過ぎる夜
  でも とりあえず(は) 決まってないんだ
   明日の心の振る舞い


2)oh oh 何かが 欲しい夜
  oh oh 何かを 捨てたい夜
  でも とりあえず(は) 決まってないんだ
  明日の心の振る舞い

※)それで 明日を 風に占ってみたら
  吹きぬけてく 風の ささやく その声は
  ノンシャラン、ノンシャラン、ノンシャラン、
  耳元には ノンシャラン・・・・


3)oh oh 何かが いとしい夜
  oh oh 何かが うっとしい夜
  でも とりあえず(は) 決まってないんだ
  明日の心の振る舞い


4)oh oh 何か 忘れたい夜
  oh oh 何か 忘れたくない夜
  でも とりあえず(は) 決まってないんだ
  明日の心の振る舞い

※)それで 明日を 風に占ってみたら
  吹きぬける 風の ささやく その声は
  ノンシャラン、ノンシャラン、ノンシャラン、
  耳元には ノンシャラン
  やっぱり ノンシャラン
  何度でも ノンシャラン

  見上げた 夜空に 北斗七星
  まるで ばかでかい クエスチョン?
  まるで ばかでかい クエスチョン?
  oh oh oh.....











 
デラシネ達



ミュートされたトランペットのブルースの響き流れる真っ昼間の薄暗闇の中、
有り得るはず無い妖精が、ちょっとばかしくたびれた男達と、
明日へのあて無き少年達に、火と水とを差し出している。
彼等は火を受け取り、水を浴びる。
その妖精さえも実はこの地球という星に、
時給いくらかの報酬で雇われてやって来ているということは誰もが知ってはいたが、
誰もがそんなことはどうでも良かった。
唯、火と水とをもらいに、ある男は毎日、ある少年は2〜3日おきにやって来ていた。

やがて地球の時間の尺度の感覚では小一時間程度で、みんな“こんにちは”と“さようなら”
の一言を言いかけては言い出しかねて、その妖精の元を去り日常へと帰還して行く。
やって来た誰もがまたいつも自分の時間に帰っていく。
さっきもらった火と水のエネルギーが断ち切れるまで、それまで背筋をしゃんと伸ばしては、
自分自身を精一杯励まして帰って行く。
ミュートされたトランペットなどより、彼等はその妖精のさし出す火と水の精が欲しかったのだ。
もし運がちょっとよけりゃ、いつもと何ら変わりばえのしない、
午後の柔らかな陽ざしの下、昼間の薄暗闇の中で、妖精がそこにやって来た本当の理由と、
いったい自分はどんな人間に映ったかを、そっと教えてもらいたかったのだ。
だいいち誰だって悪気はこれっぽっちも無かったのだし、彼等はちょっとばかし不器用な、
この20世紀末の奇妙な街の小さな小さなデラシネ達だったのだから………。

ねえ君は知っているだろうか?
そのデラシネ達が本当に欲しがっていた何だったんだかを?
火? 水? 違うなぁ……。国? 家? お金? 違うなぁ……。
幸福? 可愛い女の子?……。

それはね、それはね、
話し相手なんだよ……。










 
そんなはずはない



そんなはずはないのに
ボンゴとコンガの嵐、そしてそれまでに聞いたこともない打楽器の激しいビートの中を、
どこか中近東あたりのメロディーをギターがぬっていくというその曲が、
窓辺においたラジオのFM局から聞こえた。

そんなはずはないのに。

その局は“蛹”という名の彼の処女作の映像のサウンド・トラックだった。
彼は、何年か前サウジアラビアに移住した、僕の架空の友人のシナリオ・ライターだった。

だから、そんなはずはない、はずなのだかが……。










 




雪の降る音知ってるよ

ゆうべ雪の降る音聞こえたよ

北国生まれじゃない僕も

雪の降る音わかったよ


明日戦争はTVの中で終わるらしい。










 
太陽に歌って(戸山ハイツ)



東京都“新宿区戸山ハイツ1号地104番” そこが僕の記憶の現住所。「家族の肖像」の記憶の現住所. . . . . 。
建て増して作ってもらった、僕の隠れ家で 暑い暑い真夏の夜、1480Kサイクル ラジオ関東から流れてきた
あの栄光のサウンド達、「朝日のあたる家」「恋する二人」「Rock'n roll Music」はビートルズ
アストロノウツ「太陽の彼方」サーフィン
「GTOでぶっとばせ」ロニーとデイトナス「ロシアより愛をこめて」「恋のダウン・タウン」
イタリアはカンツオーネ「ほほにかかる涙」「夢見る思い」
リバプールサウンド サーチャーズ「Love Potion No.9」「BUS STOP」ホリーズ
ヤードバーズ「For your LOVE」キンクス「All of the Night 」「You Really Got Me」
ゾンビーズ「Tell Her No」「Sha-La-La」「ドゥワ・ディ・ディ・ディ・ディ」マンフレットマン
「Tell Me」「Time Is On My Side」「Heart Of Stone」
アメリカ ニューヨークグリニッチビレッチ ラヴィン・スプーンフル「Do You Believe In Magic」
ロサンゼルス バーズ「Mr. Tambourine Man」カルフォルニア ブライアンウイルソン
「I Get Around」はビーチ・ボーイズ「オー・プリティー・ウーマン」ロイオービスン
ゲール・ガーネット「太陽に歌って」あの栄光のサウンド達
僕や僕らは「太陽に歌ってた」. . . . . あの日、そう 僕らは
いつも 「太陽に歌って」. . . . .
We Sing in the Sunshine Everyday
We Sing in the Sunshine Everyday Everyday
We Sing in the Sunshine Sunshine Sunshine
「太陽に唄って」 Sing in the Sunshine  Everyday

東京23区内で、標高が一番高いらしいってことが、なんか子供心にちょっと自慢だった
近所の「箱根山」。 そういう愛称の小高い丘、その丘の中腹にあった1本の松の木の下に、
ある時、となりのカッチャンと一緒に、宝物を埋めた。
潜水艦、ビー玉、メンコ、ベーゴマ、 見返り美人 月にかり . . . . それに 僕らの日々「僕らの日々」を一緒に埋めた。
その宝物はそれ以来二度と、一度も掘り起こされることはなかった. . . . . 。
僕や僕らは「太陽に歌ってた」. . . . .そう、 あの日 いつだって
僕や僕らは   「太陽に歌って」. . . . .
We Sing in the Sunshine Everyday
We Sing in the Sunshine 「太陽に歌って」「太陽に歌って」
We Sing in the Sunshine  Sunshine 「太陽に歌って」あの日僕らは
We Sing in the Sunshine


戸山ハイツ 夏 おばさんの店で、アイスキャンディ買ってかじりながら帰る
冬 チロとおばあちゃんと、雪のバス停に夕方、兄貴、迎えに行く
秋 オヤジの印刷機械のにおいのしみ込んだカーデガン、おふくろの真白なかっぽう着
そして春 戸山ハイツ、桜広場のゆるやかな風 ネイバフットセンター ジャングルジーム
戸山教会 見晴らし塔からのオレンジ色の夕焼け
かつて、1964年 日本 東京オリンピックを景気にその街の姿は、繁栄に向かって向かって 一変してく
戸山ハイツもまた 都市近代化政策の命令の元 僕らの地図帳から永遠にその姿を消した。永遠にその姿が消えた…
夕暮れの路地裏にたちこめた ご飯のにおいは、消えてった…
僕や僕らは「太陽に歌ってた」. . . . . あの日 「太陽に歌ってた」
そう あの日 僕らはきっと「太陽に歌って」. . . . .
We Sing in the Sunshine Everyday
We Sing in the Sunshine「太陽に歌って」「太陽に歌って」
We Sing in the Sunshine Sunshine Sunshine
「太陽に歌って」 Everyday Everyday

東京都"新宿区戸山ハイツ1号地104番" そこが僕の記憶の現住所。「家族の肖像」の記憶の現住所. . . . . 。
そこが僕らの日々の 遠い記憶の現住所
まだ「過去への未練」「過去への未練」はもとより まさか「未来への未練」「未来への未練」
そんなことばの存在を認識出来るハズもない時代の そこが「僕らの日々の」記憶の現住所. . . . . 。
僕らの日々の 遠い記憶の現住所
「家族の肖像」の遠い記憶の現住所
"新宿区戸山ハイツ1号地104番"  "新宿区戸山ハイツ1号地104番" . . . . . そこが . . . . . そこが
家族のゆくえ . . . . . 家族のゆくえ . . . . .










 
久遠



時を刻む 命の歩み
寄り添い棚引く 二つの影
俺の呼ぶ声に 気付きもせず. . . . .

季節をつなぐ 暮らしの轍
語る睦まじき 二つの影
俺の差し出す手に 触れることもなく

風に揺れる 記憶の陽炎
生きるつつましき 二つの影
俺の問いかけに 答えることもなく


時を刻む 命の歩み
寄り添い棚引く 二つの影
俺の呼ぶ声に 気付きもせず
俺の呼ぶ声に 気付きもせず
俺の叫ぶ声に 気付きもせず
俺の叫ぶ心に 振り向きもせず. . . . .










 
Home



R&Rから一番遠くにあるような、そんな長い廊下を渡って、昼下がり。
R&Rなんてものから遠く遠く、遙かに隔たった様な長い廊下の、
その向こうにある昼下がり、ランチ・タイム。
それでも耳を澄ませば聞こえてくる、かすかな音楽のかけら。
聞こえてくる、聞こえてくる、ことば、かすかなことばの破片。 行ったり 来たり
. . . . . R&Rなんてものから思いっきり離れてる気がする長い廊下の向こう . . . . . . . 。
でも、そんな景色には何だか不似合いなほどの太陽の光。
窓からの「太陽がいっぱい」の、まるで何かを肯定するかのような光のシャワー。
「太陽がいっぱい」の昼下がり、 ランチ・タイム、ランチ・タイム
. . . . . ランチ・タイムの静粛 . . . . . . . 。 行ったり 来たり  行ったり 来たり

「生きるってことはなんてぶざまなんだろ」でも「生きるってことはなんて凄まじく尊いんだろう」
. . . . . . . 「単純な問いかけ」「とまどいの答え」「様々な幻滅」. . . . .
それでもちょっと未来をはらんだ柔らかな風、ぎりぎりな希望、そのありか. . . . . 。
 行ったり 来たり  行ったり 来たり
R&Rなんてものからおもいっきり、遙か彼方にあるような長い廊下の、向こうの昼下がり
ランチ・タイム . . . . . ランチ・タイム。
. . . . . それでも耳を澄ませば聞こえてくる音楽のかけら . . . . . 漂うことばの破片。
. . . . . どこかの誰かが発した声、誰かがどこかで発してくれた声。
「たとえ人格が肉体的、精神的に打ち砕かれようとも、なおも壊れずにそこにあり続けるもの . . . . . 魂、魂、たましい」
行ったり、来たり   行ったり、来たり   行ったり、来たり

大丈夫、さあ歩いて帰ろう。
立ち上がって、歩いて歩いて . . . . .  帰ろう。
ちょっと唄でも口ずさんでさ . . . . .
ねぇ 唄なんて口ずさんだことあったっけ?
長く遠い生活の中 唄なんて口ずさんだことあったっけ?
だったら今こそ 唄でも口ずさんでさ、
「ラララ!!」って、唄でも口ずさんでさ、
やがては雨の季節 でもその先は新しい夏、またやって来る。
ほら仕度、ほらほら仕度、仕度しなくちゃ。
夏のシャツに着替えてさ。
さあ . . . . . もうすぐ、きっと一緒に
かえるよ . . . . .










 
キューバの唄



曇り空重たく この頃とことんめげて
めげてふさいで 嘆いて
近頃 心身共 バテテ

なんだかんだで ニッチモ
サッチモ いかずに めげて
めげて なえて 困って しょげて
すっかり 心身共 バテテ

キューバしのぎで 踏んばってしのいで
無駄骨かくごでも 踏んばって
キューバしのぎで 土壇場ふんばって
見せるぜ 火事場の馬鹿力

駄目もとで挑んで 打ちひしがれても 挑んで
転んでも また起きて この期に及んで 挑んで

キューバしのぎで 踏んばってしのいで
無駄骨かくごでも 踏んばって
キューバしのぎで 土壇場ふんばって
見せるぜ 火事場の馬鹿力

曇り空重たく そんなこんなで バテテ
踏んだり 蹴ったり 嘆いて
どうにもこうにも めげて

あっち こっち どっちも
ニッチモ サッチモ どっちも
めげて なえて 困って しょげて
すっかり 心身共 バテテ

キューバしのぎで 踏んばってしのいで
無駄骨かくごでも 踏んばって
キューバしのぎで 土壇場ふんばって
みせるぜ 火事場の馬鹿力

キューバしのぎで 踏んばってしのいで
雨風しのいで ふんばって
キューバしのぎで 土壇場ふんばって
みせるぜ 火事場の綱渡り










 
風樹



風が吹いてる 風が吹いてる
母親の横顔に 父親の寝顔に
子供達の祈りに 子供達の願いに

風が吹いてる 風が吹いてる
母親の憂鬱に 父親の退屈に
子供達の祈りに 子供達の願いに

風が吹いてる 風が吹いてる
母親の叫びに 父親の孤独に
子供達の祈りに 子供達の願いに

風が吹いてる 風が吹いてる
母親の事情に 父親の事情に
子供達の事情に 子供達の事情に

風が吹いてる 風が吹いてる 風が吹いてる 風が吹いてる
吹いてる 吹いてる 風が吹いてる
母親の胸に 父親の背中に
子供達の祈りに 子供達の願いに

風が吹いてる 風が吹いてる
母親の記憶に 父親の記憶に
子供達の記憶に 子供達の記憶に

そして 今また 風が吹いてる 風が吹いてる
子供達の祈りに 子供達の希望に
母親の笑顔に 父親の笑顔に
も1度 母親の笑顔に 父親の笑顔に. . . . . . .

清らかな泉の郷に 生きることを祝う里に
風が吹いてる 風が吹いてる「木 静かならんと欲すれども 風止まず」
. . . . .でも 今日はなんだか 静かな緑の風が
まるで何事もなかったかのように 唯 唯 唯 吹いてる
清らかな泉の郷に 生きることを祝う里に
僕らを呼んでる あの丘の上
唯 唯 吹いてる  風が吹いてる 吹いてる
ほら 庭の木に やわらかな風が 唯 唯 唯 吹いてる
. . . . .ほら吹いてる. . . . .静かに. . . . .風が吹いてる